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皆さんこんにちは!
株式会社ツバサオートメーション、更新担当の中西です。
~“止まらない盤”~
制御盤は現場の“心臓”。設計の段取りと部材・配線・熱・ノイズの4本柱を押さえるだけで、トラブルは激減します。この記事では要件定義→筐体設計→電源/保護→I/O→EMC→熱設計→検査まで、明日から使える実務の型をまとめました。
目次
電源と負荷:一次電源(相・電圧・短絡容量)、非常電源の要否、VFD/サーボの台数。
安全レベル:非常停止・安全扉・ライトカーテン等。PL/SILの目標値と安全リレー/安全PLCの採用可否。️
環境条件:周囲温度/湿度/粉じん/油ミスト、屋内外、IP/IK等級、腐食雰囲気(食品・化学・海辺)。️
筐体選定:屋外や塩害はSUS/塗装鋼板+ガスケット、食品向けはR面・水切り形状。
ゾーニング:電源・動力・制御・通信を水平/垂直で分離。VFDはノイズ源ゾーンに。
余裕率:盤サイズは20〜30%の空きを目標(将来拡張・放熱)。
端子台:電源/アース/制御/フィールドを色別・列別で。保守は手前=現場、奥=装置内が鉄板。
主幹保護:遮断器は短絡容量・トリップ曲線を適合。二次側に漏電保護(用途に応じて)。
制御電源:DC24Vは二重化 or 冗長モジュール検討。サージ/雷保護も忘れず。⚡
セーフティ:E-STOPは自己保持回路+カテゴリ適合、双手操作/ガードは安全リレーで監視。
アース:一点接地の母線バーを用意。**保護接地(PE)と機能接地(FE)**は目的別に分ける。
入出力設計:DI/DO/AI/AOの点数+予備10〜20%。ノイズ源は絶縁型I/Oで距離を取る。
フィールド端子:端子台→フェルール端子で抜け防止。24V/0V/PEを3点セットで並べると現場が早い。
配線色(例):AC=黒/赤、DC+=赤、DC−=青、PE=緑黄、通信=灰/紫など、社内標準で統一。
通信:Ethernet/Fieldbusは金属ダクトから離して配線、曲げRを守り終端抵抗を適正に。
VFD/サーボ:RFIフィルタ・リアクトル、シールドケーブル360°接地。モータ側はアースクランプでがっちり。
ケーブル分離:電力>制御>通信の順に離す(最低でもダクト分離)。
避雷・サージ:SPD(クラス選定)を主幹→分岐→制御の順に多段。
グランドループ:一点接地+シールド片側接地を基本、必要に応じ両端接地+ドレインで高周波対策。
発熱計算:機器の損失合計→許容温度差から必要風量/クーラの能力を算出。
冷却手段:ファン/フィルタ→熱交換器→盤クーラの順で検討。フィルタ目詰まりの差圧監視が効く。
配置:上=発熱大、下=発熱小はNG。上=クーラ/ファン、下=吸気で流れを作る。
トルク管理:端子・ブレーカは規定トルクで。
結束:間隔=配線径の1.5〜2倍、熱源の近くは耐熱結束。
表示:機器ラベル・端子番号・ケーブルマーキングは同一書式で。QRで図面リンクも便利。
FAT(工場):回路絶縁・耐圧・I/Oシミュレーション・非常停止/インタロック。
SAT(現地):実機負荷・フィールドI/O・通信遅延・VFDの回転方向・安全機能の実動作。
記録:写真台帳+試験成績+設定バックアップを一式で納品。️
通信が不安定:電力線と同ダクト→ダクト分離・片側接地
盤内が熱い:クーラ容量不足→発熱再計算&風路見直し
E-STOPで止まらない:ロジック化→ハード有接点の安全回路へ
端子焼損:ゆるみ→定期トルク点検+ばね端子検討
☐ 主幹遮断器容量/短絡容量
☐ DC24V冗長/監視
☐ グランド母線/シールド処理
☐ VFDのEMC対策/シールド360°
☐ 放熱計算/差圧監視
☐ E-STOP/安全扉/カテゴリ試験
☐ I/Oマップ/予備点
☐ FAT/SAT記録・バックアップ
まとめ
ゾーニング×EMC×放熱×安全で“止まらない盤”に。まずはケーブル分離と放熱計算から手を付けるのが近道です。⚡
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