-
最近の投稿
アーカイブ
カテゴリー
投稿日カレンダー
2025年8月 日 月 火 水 木 金 土 « 7月 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31

皆さんこんにちは!
株式会社ツバサオートメーション、更新担当の中西です。
⚙️ 第10回 制御盤設計雑学講座
~小型化・省スペース設計の工夫~
今回は、制御盤設計における**「小型化・省スペース設計」**について掘り下げてご紹介します。近年の製造現場では、「省スペース化」は避けて通れないテーマ。限られたスペースの中に、必要な機能と性能を詰め込みながらも、安全性・保守性・拡張性をどう維持するかが、設計者の腕の見せどころです💪
目次
制御盤の小型化が求められる背景には、次のような要因があります。
🏭 設置スペースの制限:省人化・自動化が進む中で、設備機器そのものがコンパクト化。制御盤にも同様の小型化が要求されます。
💸 コスト削減:設置スペースを減らすことで、工場の床面積あたりのコストが抑えられるメリットも。
♻️ 省エネ・省資源:素材やエネルギーの使用量を減らし、環境配慮型の設計へ。
⚙️ メンテナンス性の向上:適切なレイアウトにより、省スペースでも効率的な保守作業が可能になります。
⛓️ リレーやタイマーなどは、多機能一体型のコンパクト製品を選定することで、スペースを大幅に削減できます。
📶 通信や制御機器はPLCやリモートI/Oなどを活用し、複雑な配線を減らすことで、内部空間を有効活用できます。
部品は上下・左右・前後の空間を意識し、立体的にレイアウトを検討しましょう。
よく触る機器(ブレーカー・端子台など)は手前側に配置し、点検・交換作業がしやすい工夫も大切です。
据置型から壁掛け・棚設置タイプに変えるだけでも、全体の占有面積を圧縮できます。
ヒンジ式や引き出し式の構造を採用することで、狭い場所でも整備性を確保できます。
小型化の際に最も見落とされやすいのが熱対策です。
🔥 ファンレス設計でも熱がこもらないよう、熱源の近接配置を避ける。
💨 必要に応じて小型ファンや換気ルーバーの追加で、熱を外に逃がす工夫が必要です。
📊 熱シミュレーションや温度モニタリングシステムを用いることで、設計段階から熱問題に対応できます。
ある中規模工場では、既存の制御盤が幅1800mm・奥行600mm・高さ2000mmという大型サイズで、現場スペースを圧迫していました。小型化設計を導入し、以下のように改善:
PLCやインバーターなどの省スペース機器に統一
制御部をモジュール化してユニット単位で配置
放熱対策として自然対流構造の設計を導入
その結果、盤サイズは約30%縮小しつつ、配線の整理によりメンテナンス時間を20%短縮することに成功しました✨
制御盤の小型化は、ただサイズを削ることではありません。「限られたスペースに最大限の価値を詰め込む」ことが、本当の意味での省スペース設計です。
そのためには、使用環境・機器特性・保守性のすべてを見極め、設計思想から見直す柔軟な発想が求められます。
株式会社ツバサオートメーションでは、一緒に働いてくださる仲間を募集中です!
私たちが採用において最も大切にしているのは、「人柄」です。
ぜひ求人情報ページをご覧ください。皆さまのご応募を心よりお待ちしております!